平成30年平成29年度決算特別委員会(部外局)

石井秀武委員

 朝に引き続きであるが、一転して華やかな雰囲気で質問させていただくことに、大変感謝する。15時を過ぎたということで、大変お疲れと思うが、いましばらくお付き合い願えたらと思っている。
 華やかな雰囲気であるので、まずは県の歌ということで、質問をしていきたいと思っている。
 県民の歌についてである。県民の歌の制定については、平成28年9月定例会で質問をした。ほとんどの都道府県に存在する都道府県民歌の中でも、特に長野県の「信濃の国」という県民歌は、県民の8割が歌えるというように普及しているという。学校の運動会、卒業式等行事の際に校歌とともに歌われたり、大人になってからも同窓会やアルプススタンドでの応援で歌ったりするなどしているそうで、9割という数字もあながち大げさな数字ではないように思う。
 そこで私は、県政150周年の節目に、「信濃の国」のように県民に歌い継がれる県民歌を制定することにより、新たなステージへの機運を盛り上げてはどうかという提案をさせていただいた。質問をした後、多くの県民の方々から、問い合わせがあり、その反響の大きさに、質問をしてよかったなと思ったところである。
 当時、知事からは、「ひょうご県民の日」とともに、県民の一体感やふるさと意識を醸成していくための提案の一つとして、県民の意見を聞きながら今後検討していくとの答弁があった。その後、特段、検討の過程を確認していなかったわけだが、今年2月定例会の自民党の山本敏信議員から「県民の日」制定についての質問に対して、知事は、「一つの兵庫としての一体感を育むために何をなすべきか、ご指摘の県民の日の制定、あるいは県の歌の制定なども含めまして広く検討する必要がある、このように考えます。議会も含め県民の皆さん方にも、この点について議論をし検討していただき、この広がりが持たれることを私も期待しております。」との答弁があった。
 それを聞いて、知事が山本敏信議員の質問にはなかった県民の歌制定にまで踏み込んだ答弁を行ったことは、知事も県民の歌制定にかなり前向きな考えになっているのではないかと期待したところである。
 しかし、今年の9月18日に開催された150周年記念事業企画委員会の報告を聞いてみると、県民の日は12月に中間報告、来年3月のフィナーレイベントで発表というスケジュールが示されるとともに、県民モニターや学校等へのアンケート調査まで行われている。さらに7月12日がいいとか、8月21日がいいのではなど、具体的な日程まで議論されている。
 一方、県民の歌のほうは祖上にも上っていない。そこで、県民の歌に関する検討の状況と、今後どう取り扱おうと考えているのか、所見を伺う。

地域創生局長(今井良広)

 ご提案の兵庫県民歌については、県政150周年記念事業企画委員会で継続して議論を行っている。去る9月18日の委員会においても、議論を行ったところである。
 その中の意見を若干ご紹介すると、既に兵庫ゆかりの歌が多くあり、これらを場面に応じて活用していくのがよいのではないかといった意見や、あるいは、テンポのよい曲が流れていると元気になるので「はばタンカーニバル」がよいのではないかといった特定の曲を推す意見など、さまざまな意見が寄せられたところである。
 一方、実際の記念事業であるが、この中では、例えばシンポジウムにおける県警音楽隊による「はばタンカーニバル」、ふれあいの祭典における「ふるさと兵庫」、7月12日の記念式典における佐渡裕芸術監督指揮による「すみれの花咲く頃」など、場面場面に応じて、さまざまな曲を演奏しているところである。
 他方、歌を巡っては、県政150周年を機とした新たな動きも起こっている。例えば、県立長田高等学校では、生徒がふるさと兵庫への思いを込め「県政150周年記念歌」を作詞・作曲し、合唱・吹奏楽伴奏を行い、ラジオ出演なども果たされたところである。7月12日の記念式典でも、その曲をBGMとして活用した。
 また、今現在、県内各地で県民連携事業が行われているが、その中でも本県ゆかりの歌のコンサートが多数行われているところである。
 一体感の醸成、あるいは記念事業の成果の継承のための手法として、ご指摘のあった県民の日の制定とともに、県民の歌のあり方についても、引き続き検討していきたいと考えているので、よろしくお願いする。

石井秀武委員

 大変心強い答弁をいただいた。
 そこまで踏み込んだ答弁がいただけると思っていなかったので、再質問しようと思っていたが、再質問は辞めてコメントさせていただく。先ほど、高校の事例があったが、私の子供も合唱部にいるが、そういう歌を歌っていることを聞いていなったので、また家に帰って確認させていただく。
 それでは次の質問に移らせていただく。
 今度は、社会増による人口流出対策についてである。
 この質問はする予定であったが、それで答弁もご用意していただいたと思っているが、先ほど来、いろいろと社会増対策についても質疑応答があったので、重なる部分が多いので、今までの議論を踏まえて、簡潔に質問をさせていただきたいと思っている。
 そこで、兵庫に魅力を感じていただければ人がまた集まってくるのではないかと思っている。知事が先般の議会でも言われたように、東京から移ってもらうような対策を、重点化するというならば、東京にない兵庫の魅力をいかに発信し、人を引きつけ移住につなげるかに重点を置いた軌道修正なり追加の対策をとるべしと思うが、その点について、今までのやり方では、これまでの効果を考えると、まだまだ十分ではないと感じている。
 それをどのように改善していこうと考えているのか、お尋ねする。

地域創生課長(井ノ本知明)
 お答えする。
 今ご指摘の東京にはない兵庫の魅力ということに関しては、実は我々、カムバックひょうごセンター、特に東京での相談において、約3割以上の方が、兵庫への移住の一つの理由として、都市と多自然地域の近接ということを理由に挙げられる方が多い。やはり東京からであるので、都会の暮らし、利便性も一定、維持しながら、しかし、すぐに海で泳げる。あるいはスキーができるということに魅力を感じて移住を考えられる方が多い。まさにこれが東京にはない、兵庫独自の魅力だと考えている。
 先ほども答弁したが、例えば大阪の都市部において、兵庫の五国の魅力をアピールする博覧会を行ったり、あるいは若者、若年層に向けて兵庫県のさまざまな魅力をダイレクトに伝えている。
 まだ発信が足りないと思っているので、あらゆる広報、あるいは情報発信の場を通じて、兵庫の都市と多自然地域の近接性の魅力を多彩に発信していきたいと考えている。

石井秀武委員

 都市と多自然地域の魅力を発信するという答弁もいただいた。そういう意味では、なかなかこれという答えが見出しにくいかも分からないが、特に神戸というまちは、海もあり、そして西区、北区という農村部もあり、それこそ先ほど触れられた、スキー場はないが六甲山にもスキー場があるし、そういう意味で、神戸ともしっかり連携しながら、そのあたりの魅力を、もちろん郡部の魅力を発信していただくことはなおさらであるが、神戸と兵庫県と連携して、そのあたりの社会増対策にしっかり取り組んでいただければと思っているので、どうかよろしくお願いを申し上げ、質問を終わる。どうもありがとうございました。